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ダイブ(1/2)
 分厚い鉄の扉一枚隔てた室内は別世界だった。
 廊下から漏れてくる蛍光灯の光が救いに思えるほど室内は暗く、気味の悪い雰囲気。目の前を歩くミトは慣れた様子で、ずんずん進んでいく。シンはミトの後ろを歩きつつ、興味深く周囲を見渡す。
 回廊の左右に並べられた、筒状の『プール』と呼ばれている透明なカプセル。二メートルくらいの高さ。直径は一メートル半くらいあるだろうか。
 その上部に取り付けられたライトからは、柔らかな緑色の光。これが室内の光源。
 カプセル内には水のような液体と、それに漂うように浮かんでいる人間。電子音と水音が、奇妙な調和を持ちながら、静かな室内に一定のリズムを刻んでいる。
「まるで、アクアリウムみたいじゃない?」
 くるりと振り向き、ミトは楽しげな笑みを浮かべる。
「一匹づつ、小さな水槽に閉じ込められた熱帯魚……そんな感じしない?」
「……闘魚《とうぎょ》のことか?」
 いつもながら無愛想にシンは答える。
「トウギョ?」
「オスは綺麗だが喧嘩早いから、一匹づつ小さな瓶の中に閉じ込めて飼うらしい」
「ふーん、こんな感じで?」
「さぁ、実物を見たことないから……」
 様々な色のスウェットスーツ。頭部に取り付けられた幾本ものチューブやコード。皆、軽く体を曲げ、中には足を抱え込むように水の中に浮いている。遠くから見れば、熱帯魚を閉じ込めているように見えるかもしれない。だが、目の前でそんな感想を漏らすミトの感覚はどこかずれている。

 更衣室で、シンは自前のダイブ用スウェットスーツに着替える。中古で買ったものだが、去年流行していた柄なのでそれほど古いものではない。深緑の地に鮮やかな黄緑色の線が龍のように描かれている。
「あ、懐かしい。私も一着持ってたよ。黄色のヤツ」
 澄んだ青色に和風な金魚が墨絵的に描かれたデザインのスウェットスーツをミトは着ていた。
「これ、可愛いでしょ? こないだ買ったんだ」
 ファッションショーのように格好をつけてくるりと回転。
 ミトはガイドで稼いだ金を全てスウェットスーツにつぎ込んでいるらしい。他のヤツにガイドを頼めばよかったとシンはいまさら考える。
「あ、後悔してる? 後悔は『後』で『悔《く》やむ』って書くから、正解だわ」
 手を叩き、嬉しそう。
「――三一号機に入って」
 奥にある何も入っていないプールを指差す。
 近くによってまじまじと見やるが、シンはどこから入ればいいのかわからない。
「……どうやって?」
 ミトは隣に並んだ三二号機の操作パネルから顔を上げ、
「……シン、本気で初心者だったんだ。珍し~い」
軽く口笛。
 頼む時にそう言ったはずだがと、シンは言いかけてやめる。口論でミトに勝てるとは思えない。
「このボタン押したら扉が開くわ。中から出る時も一緒。あと、何か緊急事態のときもね」
 カプセルの手前に大きな丸いボタン。つぎはぎだらけの機械なので、目に付きにくい。手のひらで押すと、カプセルの扉がゆっくり、左から右へと開いた。
「さっさと入って。入ったらこれとこれとこれと、そっちの線をこっちにつないで、あれはこっち。それはあっち。で、アレをこっちにこうやって……」
「何を言ってるかわからない」
「もう、覚えがわるいんだから!」
 ミトが専門的過ぎるだけだ。素人にもわかるように説明してほしい。
 思いはするが、口には出さない。シンがふてくされていることなどミトにはお見通しの様子で、
「今回は全部やってあげるから、次回は自分で全部接続できるようにダイブ関連の参考書最低十冊は頭の中に叩き込んどきなさい。じゃないと、正規料金取るから」
 友達だからと、かなりの安価な料金でガイドを引き受けてもらっている以上シンは文句を言えない。
 ミトの手によってあっという間にコード類の設置が終わる。首筋や頭部に取り付けられたコードは体温や脈拍数のデータを採取するためのものらしい。コード類は上から垂れ下がっているためあまり重さを感じない。
「扉閉めるわよ。注水するから、マスクかぶって」
 イヤホンを通じてミトの声が耳に響く。本人はガラスの向こうで、軽く手を振り、
「ダイブした先では私が一番先に声かけてあげるから……」
 シンと同じダイブ先になるよう、三一・三二号機を連結するための設定をしている。
 水かさは徐々に増し、シンは腰の辺りまですでに浸かっている。他のカプセル同様、頭の上まで水は来るはずだ。
「大丈夫よ、落ち着いて」
 心拍数などのデータを見たのだろう。ミトがシンに声をかける。
 狭い場所に閉じ込められ、水が流れ込んでくるという感覚は誰しも多少の混乱を伴う。
「浅い眠りにつくのと一緒よ。違いがあるとすればそれがとてもリアルな夢だって事」
 チューブから注ぎ込まれる酸素に、睡眠系のガスでも混ぜてあるのだろう。徐々にシンの意識は薄れていった。

 頭の痛みに、手をやりつつ目をあける。
「……ここは?」
 肺へ吸い込む空気は暑く、季節は夏のようだとシンは認識する。澄み渡った青空、覗きこむ水着姿の人々。自分はどうやら上向きに寝ているらしい。
「大丈夫か?」
 シンに声を掛けたのは左手から覗き込んでいる青年だった。
「ミトか?」
 シンの問いかけに、
「何言ってんだ? おまえ、倒れたときに頭打ったか?」
怪訝《けげん》な顔。
「混乱してんじゃない? 休んでれば良くなるよ――」
 右手から覗き込んでいる若い女の同情的な声。
「立てる? マサキ」
 声を掛けられたものの、シンはそれが自分の名前だとはわからなかった。
「大丈夫? マサキ」
 女がもう一度声を掛けたので、シンはそれが自分の名前だと気づき、立ち上がる。
 ふらり、立ちくらむが、歩けないことは無い。
「あっちで休んでて、冷たいもの買ってくるから」
 女は日陰になっているベンチを指差し、白いパーカーを羽織り、どこかへ駆けてゆく。
「……どこだ、ここ」
 誰にとも無く、シンは呟く。
 蝉の熱気をあげるような鳴声。プールの中で、色とりどりの薄い布を身につけ、水と戯《たわむ》れる人々。涼やかな水の音と、にぎやかな声。
 ゆっくりと見回すが、ミトらしき人間は見当たらない。
「はい、」
 先ほどの女が冷たい缶をシンに差し出す。
「……?」
 戸惑っていると、女はプルタブを開け、再び差し出すのでシンはしぶしぶ受け取る。
「美味しいよ、シン」
 隣に座り込んだ女の横顔を見る。黒い髪は肩ほどの長さのストレート。
「ミトか?」
「当ったり~。でも、ここではカナ、君はマサキね」
 カナと名乗ったミトは自分用の缶を開け、飲み始める。
「美味しい~」
 嬉しそうに空を仰ぎ見る。シンもミト――カナの目線の先を見つめる。
 夏特有の高く澄んだ青空。白い雲が山の端に大きくせり上がっている。積乱雲によって形成される、夏特有の入道雲ってやつだろう。
 カナが何も言わないことに業を煮やし、シンは口を開く。
「これはなんだ?」
「この時代、アルミ缶なんかに飲み物入れて売ってるの」
 飲め、とばかり突き返される。促《うなが》すような視線。仕方なく、ごくり、飲み下す。
「……変な味」
「飲み慣れないからよ」
「それより、説明してくれ」
 カナに向き直る。
「いつもダイブするときは男の体だって言ってたよな?」
「だいぶがんばってみたんだけどね……」
 カナがプールに目をやる。シンも同じように目をやると、そこに先ほどシンがミトと間違えた男の姿。
「最初は彼の身体にダイブしようとしたの。でも波長があわないらしくってさ、一番身近で波長の合うこの身体にダイブすることにしたの」
 と、自分を指差す。どこにでもいそうな感じの少女。
「あと、ごめんね、シン」
「……何が?」
「タイムラグちょっと大きかったなぁって思って」
 考えてみれば、シンが気づいたときにはミトがカナであることに違和感が無かった。周囲も気づいている様子もなく……ダイブに慣れているとはいえ、確かに少し変かもしれない。
「シン、ダイブ初めてでしょ? 不信に思われないように似たような性格の個体を選んでたらちょっと時間かかっちゃって」
「別にいいよ」
 シンは溜息を漏らし、
「で、ここはどこだ?」
 言って、あわてて付け足す。
「――プールだって事はわかるが」
 カナはにんまりとした笑みを貼り付け、
「『プール』からプールへなんて面白くない?」
 シンはげんなりと首を振る。
「でも屋外プールを見るのは初めてでしょ? これはシンの希望通りだと思うけど?」
 シンはプールを見たまま頷く。
「夕方までここにいることになると思う」
 言って立ち上がる。
 太陽は傾いてはいるが、まだ当分沈みそうに無い。
「私はまた泳ぎに行くけど……マサキはここでゆっくりしてた方がいいわね。その身体、慣れてないでしょ?」
 答え代わりに片手を上げる。何もしていないのに、なんだかひどく疲れきっていた。
 カナはパーカーを脱ぎ、プールへ向かう。プールには一メートルと、三メートルの二段階の高さのある飛び込み台が設置されており、
「マサキ~!」
 高い方の飛び込み台からカナが手を振る。シンが気づいたことがわかったのか、カナは台の上から大きくジャンプ。跳ね上がる水しぶき。周囲の歓声。水底へと沈んだ身体は、間もなく水面へ顔を出す。満面の笑顔。
 カナはプールから上がると、再び飛び込み台へと足を向ける。
 何が楽しいというのだろう。
 シンの不信そうな顔に、カナは不敵な笑みを返し、飛び込み台のはしごへと脚をかける。
 興味を失ったシンはごろり、横になる。気温は高いのだが、木陰にいるシンにはそれがちょうど気持ち良いくらい。穏やかな風は揺り籠のようで、プールサイドの歓声や水の音もいつしか子守唄になり、シンは深い眠りの底へと引き込まれる。
 どこか遠くのほうから、静かな水音が、眠りに落ちるその瞬間まで耳の奥で響いていた。

「お疲れ様~」
 耳に飛び込んできた大声に、びくりとシンは身体をこわばらせ、重い瞼を開いた。そこにはにやついたミトの顔。
「初めてのダイブはどう? 楽しかった?」
「……いや、あれが?」
 プールで目が覚め、ミトと会話した後は体調不良で眠っていただけだ。
「初心者は最初のうちは一日三時間以内って規則があるのよ」
「へぇ」
 ミトもきちんとガイドをやってくれているみたいだ。
「ほら、そこら辺にボタン無い? プールに入るときに押したのと同じボタン」
 言われ、見回す。確かに同じ場所に同じようなボタンがあった。
「これ、押せばいいのか?」
「押すってより、押して回して?」
 ジェスチャーする。
 言われたとおりすると、徐々にシンを取り巻いていた水が抜けていく。頭に取り付けられたコード類が少々重く感じる。
 水が抜け切ると自動的に扉が開く。
「ほら、動かない」
 カプセルを出ようとしたシンを押し止め、ミトは手際よく取り付けられていたコード類をはがしていく。
「よしっと」
 やっとカプセルから出るが、体は重い。
「大丈夫? シン」
 苦笑いするミト。
 向こうでも同じように声を掛けられたことを思い出し、シンも苦笑する。
「これ片付けるから先に着替えてて」
 ミトは慣れた様子でコード類の片付けや、カプセルの点検を済ませてゆく。ダイブのため、体力づくりしているだけのことはある。
 更衣室に向かうが、身体は重く、思うように動かない。ようよう着替え終わり、更衣室を出てみるとそこには着替え終わったミトが、携帯端末を睨み付けていた。
「……ごめん」
「あ、別にいいよ」
 端末から顔を上げ、微笑む。集中していて気づかなかったらしい。いつもながらにミトには迷惑ばかりかけている。
「次のダイブなんだけど――」
 ミトが携帯端末を大画面に切り替える。ミトとシンの間にホログラムのように浮かぶ複数の画面。前後から同じように画面が見られるこのモデルは三ヶ月ほど前に売り出されたもの。ガイドのバイトは相当稼ぎがいいらしい。
「ほら、これが今日のシンの体調データ」
 ミトが一枚の画面を指差す。
 そこには脈拍数、血圧、体温などが折れ線グラフで記されている。
「特に問題はなかったみたい。ま、大半寝てればこんなもんだろうけど」
 嫌味だろうか。
「ちょっと不安なのは体力不足ね。三時間以上のダイブは要注意が必要ってところ」
 それほど体力が無いほうだっただろうか。
「そんな不満そうな顔はしないの。水の中に三時間ずっといるって考えてるより体力消耗することなんだから」
「……そういえば、昔、拷問の方法でそんなのがあったらしい」
「ふぅん、シン、変なことよく知ってるよね」
 百科事典を読むのが趣味だとは言えない。
「でね、次のダイブなんだけど――」
 ミトとダイブの約束をし、別れた。送っていこうか、という言葉を断り、シンは家にたどり着く。思っていたより疲れていたのか、仮眠しようと倒れこんだベッドで目覚めたのは翌朝だった。

 朝から雨が降っていた。テレビをつければ、いまだに不確かな天気予報を流している。科学が発達してみても、完全な天気の予測は不可能らしい。
 トーストにコーヒー、ベーコンエッグにサラダといつもと代わり映えのしない朝食をとっていると、電話が鳴った。電話の上にはホログラムが映され、満面笑顔のミトの顔写真。
 この間来たときにでも、勝手に電話の登録情報を変えたのだろう。シンは初期設定のまま、シンプルに『ミト』という文字がホログラムに浮かぶようにしていたはずなのに。
 文字と写真ではその居心地の悪さはぜんぜん違う。無視しようと黙々パンを齧《かじ》っていたシンだったが、コール音に合わせて点滅するミトの写真に嫌気が差し、電話に出ることにした。
「もしもし、」
「お、やっぱり顔写真に変えたのは正解だったみたいね」
「……勝手に人のうちの電話の設定を変えるなよ」
「そんな事言って、戻すの面倒くさいからそのまま使うんでしょ?」
 よまれている。
「ま、私の電話には即刻でないシンが悪いんだけどね」
 自分勝手すぎる。
「――体調どう?」
「……別に、普通」
「十二時間くらい寝てましたって顔してるけど?」
「…………お前、僕の方の電話、映像モードにしてるのか?」
 通話中、ホログラムに表示させる画像には映像モード、画像モード、文字モードと三種類有り、初期設定では文字モード――通話相手の名前がそこに表示されている状態になっている。画像モードにすれば、好きな写真や、絵などを表示でき、映像モードにすれば相手の顔を見ながら対話できる。
 ミトは勝手にシンの電話を映像モードに切り替え、尚且つ、自分の方は画像モードにしているようだ。
「そう嫌そうな顔しない」
 完全に見えているらしい。説明書はどこにしまいこんだか。
「――ダイブのことなんだけど、」
 食事をいったん中止し、ミトの顔写真に向き直る。
「キャンセル入ったから、今日でも良い?」
「別にいつでも……」
「そう、なら昨日と同じとこで同じ時間に待ってるから」
 電話が切れた。昨日と同じ時間ということは、後三十分ほどで家から出なければ間に合わない。急いで出かける準備をした。

 夕日に染まる川面《かわも》。赤く燃えるような水の色。
「綺麗でしょ?」
「あぁ」
 話かけてきたカナにシンは素直に答える。
 赤い鉄橋に、同じ色をした川、黒い町並みが見事な一枚絵。
「ここはどこだ?」
 昨日はプールだった。今いるのは川原の土手。カナは紺地に朝顔柄の浴衣姿。自分は灰色地の甚平《じんべい》。
「花火大会に向かうところ」
 不思議そうな顔をするシンに、
「昨日の続きからダイブできればよかったんだけど、ちょっとずれたみたい」
 けれど、ずれたためにこのようにすばらしい景色が見ることができたのならば、それはそれでよかったのかもしれない。
「制限時間は三時間なのか?」
「そうよ。それより体調はどう? 二回目だからそれほどでもないと思うけど?」
 確かに、前回のような頭の痛みも無ければ、だるさも無い。
「大丈夫そうだ」
「そう。無理をしないことに越したことは無いんだけど――」
 言葉を濁らせる。
「何だ?」
 心配して声を掛けたシンに、にかっとカナは笑みを返し、
「シンがダイブしているのは伊藤正樹《いとうまさき》。私は佐々木可奈《ささきかな》って子。私はシンのことマサキって呼ぶから、シンは私のことカナって呼んで」
「あぁ」
「質問は無い?」
「あぁ」
「マサキは無口だよね」
「あ――いや、そんなことは……」
 誘導尋問に引っかかってしまった。カナは可笑しそうに笑い、
「似たような性格の個体を選んでるからいつも通り行動してれば特におかしいなんて言われないはずよ」
「……そう」
「マサキ、水の音は聞こえる?」
 突然そんなことを言い、立ち止まる。マサキも同じように立ち止まり、首を傾《かし》げる。聞こえてくるのは川を流れる水の音。
 マサキの視線の先を見たカナは苦笑し、
「そうじゃないの。『プール』につかってるシンの肉体が聞いている音。電子音とか、水音とか……静かな室内に木霊《こだま》してたでしょ? 気づかなかった?」
「いや、わかったけど……」
「ダイブ初心者だからかなり深いところまで潜り込んじゃってるみたいね。もうちょっと引いてみて。そしたらマサキの記憶とか、感情とか……シンが必要としている情報がすぐに手に入る」
「引く?」
「うーん、何ていったらいいのかな……?」
 カナは弱りきった顔。
 空は夕暮れから夕闇へと変わりつつある。
「ダイブ初心者は大概そうなんだけど――」
 右手を握り締め、顔の前に持っていく。
「シンは今、こういう状態ね。でも、こうすれば他の情報も見える――」
 手を伸ばす。握り締めた拳の向こうに、川土手の景色。空には梳《す》いたような雲に反射した赤い光。
「なかなか出来ない人もいるけど、コツさえつかめば簡単よ。そうすれば、ガイドが無くてもダイブできるようになるわ」
 言われたところで、ピンとこない。
「そんな困った顔しなくても大丈夫。初心者なんだから」
 カナは再び笑い、歩き出す。遅れて歩き出すマサキ。
(引く……深いところまで潜り込んでる……?)
 何度もカナの言った言葉を脳内で繰り返してみるが、理解できない。

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